ハードは他の人に任せて、VAIO U のソフトウェアについてちょこっと。
VAIO U 独自入力方式「ThumbPhrase」
気になる独自入力方式(IM:Input Method)の数々。VAIO GT と同じキー配置の特殊キーボード。右手親指の位置に配されたマウス機能を提供するワイドスティック。その横にはバックボタン付きジョグダイアルが顔を覗かせています。左手親指の位置に配されたマウスの左右ボタン。そして VAIO U にのみ実装されている ThumbPhrase ボタン。ThumbPhrase ボタンを押すことでキーボード左にあるキーが携帯電話の入力方法で文字入力ができるようになるというもの。本体を両手でホールドした状態ではキータイプができないからこういう形になったのでしょうね。
さて実際にはキー配置はどうなっているのでしょうか。キーボード部分だけを切り取った写真を撮ってきましたので、それを参考にしてみてください。左の方に黄色で書かれたキーがありますが、これが ThumbPhrase で使うキーです。キーボードの右の方にある色の違うキーは ThumbPhrase で使えるようになるのではなく、NumLock キーで有効になるキーです(ちゃんと NumLock キーも存在します)。
ThumbPhrase についてはいくつか気になったところがあるのでちょっと挙げてみます。
キートップの ThumbPhrase を意味するキーの色が黄色のため、光源の下では見にくいかも
この辺は慣れでしょうか?体が覚えてしまえばいいと思いますが。夜でも見えるように蛍光塗料で印字されたキートップだったら良かったかも。
ThumbPhrase という専用アプリを立ち上げた状態でないと ThumbPhrase が使えない
通常キーを押すと OS を通じて「このキーが押されたよ」というメッセージをアプリケーションに送るわけですが、想像するに ThumbPhrase が OS とアプリの間に入ってキーボードメッセージをフックし(いわゆる横取り)、「AAA」と A を3回押すと「まみむ」というように置き換える役割を果たしているのだと思います。また POBox ライクな予測変換機能を提供しているために IME のようにインライン入力ができなくなっている部分については問題があるかも知れません。やはりアプリ上に直接入力したいですよね。POBox ライクなユーザインタフェースを提供する分、慣れた入力方法が使えない点は一考の余地がありそうです。
P2P ファイル交換専用「FlyingPointer」
次に初めて搭載されたソフトである FlyingPointer について。i.LINK や LAN で繋がった2台のマシンでファイルのやりとりができるというモノ。ただ機能的制限というよりセキュリティ的制限でしょうか。ファイルをあげることしかできません。そうです。持ってこれないんです。奪えないんです。盗めないんです。もちろん実行もできないし、消すこともできませんよ。こういうおかしな使い方をして欲しくないから制限を設けているのでしょう。
この FlyingPointer、ネットワーク共有の簡易版といった感じです。一度に渡せるファイルは1ファイルだけだし、こちら側へ持ってくることもできないし。マウスポインタが他のマシンのデスクトップに飛んでいっても結局は何もできない。なんか中途半端といえば中途半端なソフトのように感じます。利点といえば … 共有フォルダを作らなくてもいいことぐらいかな。